2019年2月6日


 
  「have a nice day sex worker」
   タイトル改変に関する公開質問へのご回答のお願い



カウパー団 げいまきまき様


                                 一般社団法人ホワイトハンズ代表理事 坂爪真吾

拝啓 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

貴殿が主宰として2019年2月に大阪市住之江区・クリエイティブセンター大阪で開催予定のイベント「have a nice day sex worker」について、内容の妥当性を検証する立場から、ご質問させていただきたく存じます。

貴殿のイベントは、当初「売ってナンボ買ってナンボ 〜セックスワークを巡って〜」というタイトルでの開催を告知されていました。

 *参考:カウパー団のサイト記事(始めに〜企画書より〜)
 http://gaymakimaki.pussycat.jp/2018/06/01/hello-world/

2018年9月に刊行された『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社)にも同タイトルで開催予定の旨が記載されており(P252)、助成元のおおさか創造千島財団のサイト(2018年度 創造活動助成 活動一覧)にも、同タイトルがそのまま掲載されています(2019年2月6日現在)。

売春防止法では、「人を売春の相手方になるように勧誘すること」「広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること」を禁止しています。


第六条 売春の周旋をした者は、二年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

2 売春の周旋をする目的で、次の各号の一に該当する行為をした者の処罰も、前項と同様とする。
一 人を売春の相手方となるように勧誘すること。
二 売春の相手方となるように勧誘するため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。
三 広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること。


自身がセックスワーカーであったことを公表している貴殿が、「売ってナンボ買ってナンボ」というタイトルのイベントを開催し、各地でチラシを配布したり、SNSで参加を呼びかけたりした場合、「売春の勧誘」と見なされて、そしてある種の「見せしめ」として警察に通報・摘発されるリスクは、決してゼロではないと思います。

2019年のラグビーW杯、2025年の大阪万博を控えて、性風俗や売買春に対する地域・行政・警察の目が非常に厳しくなっている大阪という場所で、「違法な売買春行為を推奨・実践している人たちが、自分たちの客を勧誘するために開催するイベント」と世間や警察に受け取られかねないタイトルを掲げてイベントを開催し、万が一警察に摘発された場合、あるいは悪い意味で「売ってナンボ買ってナンボ」が世間の話題になった場合、大阪で働くセックスワーカーに確実に悪影響を与えることは明らかです。それが口実として利用されて、地元の風俗店やセックスワーカーに対する一斉捜査や摘発が起こる可能性もあります。

これは、貴殿自身が今回のイベント企画書で「セックスワーカーに対して配慮が無く問題化したケースの共通点」として指摘している

・「他人のリスクを使う」
 (=自分たちの目的のために、大阪で働く当事者たちにリスクを押し付けている)

・「題材にはするが、事前のリサーチはしない」
 (=2019年の大阪の風俗業界が置かれている現状、当事者たちの心情、警察や行政の動きを理解していない)

・「セックスワーカーのリスクに直結している」
 (=結果として、大阪で働く当事者たちを危険に陥れている)


上記3点と、完全にリンクしています。

2018年12月13日、私はnoteの記事(げいまきまき『売ってナンボ買ってナンボ』は売春防止法違反? 〜風俗のリアルイベントの未来を考える〜)を通して、この問題点を指摘しました。

すると、カウパー団のサイト記事(2019年1月22日)に掲載されているイベントのタイトルは「売ってナンボ買ってナンボ 〜セックスワークを巡って〜」から「have a nice day ! sex worker」に、何の説明もなく改変されていました。

助成元のおおさか創造千島財団事務局に確認したところ、『企画のタイトルは「売ってナンボ買ってナンボ〜セックスワークを巡って〜」から「Have a nice day! Sex worker」に変更になったと聞いております。』とのご回答を頂きました。

私たちは、売春防止法違反の疑いのあるイベントが開催されようとしている(いた)こと、及び大阪のセックスワーカーを危険に晒す可能性のあるイベントのタイトルが、何の説明も無く事後的に改変されたことについて、貴殿のお考え、及び法令遵守意識の有無を確認したいと考えております。

つきましては、イベント開催前日の2019年2 月 21日(木)までに、以下の5つの質問についてのご回答を、弊社事務局のメールアドレス m@whitehands.jp までご送付頂ければと考えております。

なお、頂いたご回答は、回答の有無を含めて、弊社のホームページ及びFacebookアカウント、代表坂爪のtwitter アカウント、note記事にて公開させていただきますので、何卒宜しくお願いいたします。

(以下質問)

Q1:なぜタイトルを改変されたのでしょうか。

Q2:改変に際して、イベントの登壇者・参加者の方々に事前連絡をされましたでしょうか。

Q3:イベントのタイトル・内容に、売春防止法違反の可能性があることを認識しておられましたでしょうか。

Q4:今回のイベントの開催に当たって、2019年の大阪の性風俗業界が置かれている現状、大阪で働く当事者たちの心情、警察や行政の動きについて、貴殿はどこまで事前にリサーチをなされたのでしょうか。リサーチの方法及び対象人数・地域・日数・所轄警察署・役所の部署名を、具体的にお答えください。

Q5:イベントの内容を拝見する限り、タイトルと開催趣旨に反して、現役のセックスワーカーの登壇者は一人もおられないようです。こうした当事者不在の点も含めて、今回のイベント自体が、貴殿自身が企画書で述べておられた「セックスワーカーに対して配慮が無く問題化したケースの共通点」と全く同一である、という批判に対して、どうお答えになりますでしょうか。


貴イベントの開催趣旨そのものについては賛同する立場であり、その成功を祈念しております。それ故に、今回のような疑義が生じている事態を憂慮している次第です。

前向きかつ誠実にご回答いただければ幸いです。

敬具

本質問に関する返答先及び問い合わせ先:
一般社団法人ホワイトハンズ 事務局(http://www.whitehands.jp)

・所在地 〒950-2072 新潟県新潟市西区松美台8-69
・メール m@whitehands.jp
・Facebook http://www.facebook.com/whitehands.jp


 HOME | お問い合わせ | 講演・講義依頼 | 会員募集 | 求人情報 | メールマガジン | Facebook | Twitter | サイトマップ | English

 Copyright 2008-2019 (C) 一般社団法人ホワイトハンズ  All right reserved.