一般社団法人ホワイトハンズ



 
【勤務風景の紹介】あるホワイトハンズスタッフの1日


*本物語は、実際のケア現場での出来事・体験談を元に作成しておりますが、
プライバシー保護の観点より、利用者及びケアスタッフの氏名・年齢・障害名は、一部匿名化しております。

★勤務風景@:川本京子さん(33歳・1児の母)の場合(AM8:30〜AM11:55)

★勤務風景A:椎名文江さん(42歳・独身)の場合(PM8:00〜PM9:00)




主人公:川本京子さん(33歳)

地元のデイケアセンターに、介護職員として勤務している33歳の女性。
結婚して6年目で、3歳になる女の子がいる。

仕事が休みの日に、子供が保育園に行っている間の時間を有効活用したいと考え、
ホワイトハンズに登録。大の犬好き。

◆川本さんより一言:

はじめまして。川本です。私の拙い体験談で恐縮ですが、スタッフ希望者の方の参考になれば幸いです。

ホワイトハンズで働こう、と思ったのは、子供が保育園に行っている間に、
ちょこっと短時間働けるようなお仕事があればなぁ、と思って、ネットを探していた時に、
ホームページを読んだのがきっかけです。もちろん、一人の介護職として、『障害者の性』にも関心はありました。

私の勤務しているデイケアでも、認知症の高齢者の方が、よく女性職員のお尻を触ったりするんですよね。
認知症になっても、やっぱり異性に対する関心は、ずっと残るんだなぁ、って、不思議に思いました。

また、入浴介助中に勃起される男性利用者の方も、大勢いらっしゃいますし。
そういう経験から、要介護者や障害者の方の性について、人並みに関心はありました。


AM 8:30

自宅から、車で子供を保育園に送り届ける。そのまま車で、1人目の利用者の家に向かう。

服装は、動きやすい上着に、汚れても大丈夫なジーンズを着用。
スカートやノースリーブといった露出度の高い服装は、不要なトラブルを避けるために、着用しないようにしている。

勤務時間は、基本的に「仕事が休みの日」で、かつ「子供が保育園に行っている日の午前中」に限定している。


◆川本さんより一言:

毎月1〜2回、大体半日程度の勤務なので、特に本業に支障は無いですね。
勤務時間にしても、利用者の方との話し合いで、自由に決められますし。

私の場合は、『仕事が休みの日』で、かつ『子供が保育園に行っている日の午前中』に限定して働いています。


AM 9:30

1人目の利用者宅に到着。笑顔で挨拶しながら、入室。

最初の利用者は、40代後半の脳性まひの男性・斎藤さん。ヘルパーを利用しながら一人暮らしをしている。
川本さんにケアを依頼するのは、通常のヘルパーさんが帰ったあとの、9時30分頃、ということにしている。

斎藤さんは脳性まひによる四肢障害のため、自分で性器に触ることはなんとかできても
自慰行為を上手く行うことができない。
そのため、2ヶ月前よりホワイトハンズのケアサービスを利用している。


「川本さん、おはようございます。あれ、川本さん、髪の毛を切られたんですか?」

「いや、染めただけですよ〜。斎藤さんに会うために、昨日わざわざ美容院に行って、お洒落をしてきたんですから」


などと、軽く世間話をしながら、ケアの準備を始める。ケアに使うタオルは、斎藤さんの家にあるものをお借りしている。

一通り準備が終わった後に、お風呂場の洗面器にお湯をためる。
洗面器のお湯は、ローションを人肌に温めるためと、清拭用のタオルをしぼるために使う。


◆川本さんより一言:

やることは、ほとんど訪問介護のオムツ交換と一緒ですね。陰部洗浄の延長、みたいな感じです。


AM 9:40

ケア開始。斎藤さんは、いつも60分コースを選択している。

プライベート・ゾーンのケア、ということで、どうしてもカチカチに緊張してしまう利用者が多い。
また、大半の利用者は、「勃起できなかったら、どうしよう」
「射精できなかったら、どうしよう」という不安定な心理状況の上にいる。

そのため、川本さんは、ケアの前には必ず5分程度、世間話や雑談をしてお互いの緊張感をやわらげるようにし、
またズボンを脱がせる時や、コンドームを装着する際などには、必ずその都度声かけを行いながら
丁寧にケアを行うように心がけている。


ケアが終了するまでの時間は、人によって様々だ。

開始してから1分足らずで射精が完了するひともいれば、1時間近くかかる人もいる。

斎藤さんはやや遅めな方で、射精まで40分ほどかかる。服用している薬の副作用で
やや性機能が鈍感になってしまっているそうだ。


◆川本さんより一言:

40分だと、さすがに後半はしんどくなりますね。毎月1〜2回だからいいのですが、
毎日やる場合、手首が腱鞘炎にならないかどうか、ちょっと心配です(笑)。


AM 10:50

ケア終了。今回は45分程度かかったが、斎藤さんは無事に射精をすることができた。

斎藤さんにお別れの挨拶をして、退室。車で、次の利用者の家に向かう。


◆川本さんより一言:

一度、別の利用者の自宅でコンドームの入ったゴミ袋を忘れてしまい、
クレームをもらったことがあるので、忘れ物の確認だけは、念入りに行っているますね。


AM 11:15

2人目の利用者・畠中さんの家に到着。笑顔で挨拶しながら、入室。

畠中さんは、50代の男性。神経性の難病のために、3年ほど前から両手がうまく動かなくなってきたので、
今月の初めから、ホワイトハンズにケアの依頼をしている。

畠中さんは家族と同居しているため、いつも家族のいないお昼前の時間帯にケアを依頼している。
普段は電動車いすで移動していて、自宅もバリアフリー使用になっている。

斎藤さんと異なり、畠中さんはやや恥ずかしがり屋で、どちらかというと無口なタイプ。
それでも川本さんが部屋に入ると、嬉しそうな声で出迎えくれる。

ケアの場所は、介護ベットの上。専用のリフトで、電動車いすから移動する。
はじめは、専用リフトでの移動にとまどった川本さんだったが、慣れた今では
3分程度で問題なくベッドに移動させられるようになっている。


◆川本さんより一言:

今回はお二方とも既存会員の方でしたが、初回の方のケアに関しては、事前にその方の自宅を訪問した
事務局スタッフの方から、利用者の方の障害の程度、射精や勃起の状態が記載されたカルテを渡されます。
そのカルテに入室前にじっくり目を通して、今回はこういう形でケアを行おう、と考えます。


AM 11:20

世間話もそこそこに、早速事前準備を整え、ケア開始。畠中さんは、いつも30分コースを選択している。

しかし射精まで時間がかからない方なので、ケア自体はすぐに終わる。

今回も2分程度で射精が完了し、ケア終了。残り時間はお茶を飲みながら雑談して過ごすことに。


◆川本さんより一言:

斎藤さんに比べると、畠中さんのケアは非常に楽ですね。腱鞘炎にもなりませんし(笑)。

いつも終了後に、『もう1回ケアをしますか?』とお尋ねするんですが、1回でご満足なようです。
どちらかというと、ケアそのものより、スタッフとの会話を楽しまれるタイプなのでしょう。


AM 11:55

畠中さんにご挨拶をして退室。本日の仕事は、これにて完了。

メールで事務所に業務完了の報告&往復で使用したガソリン代の報告を行い、そのまま車で帰宅。
車のガソリン代は、翌月に全額が給与と一緒に振り込まれる。

来月の仕事の日程に関しては、勤務希望日をメールで提出する。
その後、事務所と利用者との間で日程を調整し、勤務日が決定し次第、メールで通知が来る。


◆川本さんより一言:

働く前は、『女性スタッフが自宅に単独訪問したら、利用者にセクハラとかされないのかなぁ〜』と、失礼にも思っていました。

でも、利用者の方は、ほとんどが脳性まひや神経性の難病等で、両手両脚が満足に動かせない方ばかりだったので、
『セクハラされたらどうしよう』なんていう心配は、杞憂でしたね。そもそも、インテリで紳士的な方がほとんどでしたし。

それに、ホワイトハンズで働いていて思ったのが、
『身体障害を持っている方って、ものすごくヘルパーやケアスタッフに気を遣ってくださっているんだなぁ』ということです。

生活のあらゆる面でヘルパーの力を利用している障害者の方の場合、
『ヘルパーとの関係がうまくいかない』というのは、即『生活の危機』に直結するわけですから、
気を遣うのは当たり前なんでしょうけど、私個人としては、その気遣いが、すごく『じ〜ん』ときましたね。



ホワイトハンズでは、上記の物語の川本さんのような形で、毎月1〜2回
ケアスタッフとして働いてくださる方を、随時募集しております!

上記の物語を読まれて、「私もホワイトハンズで働いてみたい」と思われた方は、
こちらの求人情報よりご連絡くださいませ。あなたのご応募、お待ちしております!

また、ホワイトハンズでは、未来の介護福祉界を担う学生や介護職の方々が
「性の介護」の理論や技術を気軽に学べる「障がい者の性」基礎研修を実施しております。

介護職、学生の方は、ぜひお気軽に受講されてみてください。



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